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国産紅茶

奈良関連の話が続きます。


国内で作られている紅茶に出会うと嬉しくなります。

以前、九州から戻る新幹線の車内販売で購入した水俣紅茶の美味しさに驚き、その場で検索して茶葉を注文したことがあります。
車内販売用のパッケージに何も情報が無く、特定に苦労しましたが、その大変美味しい紅茶は桜野園さんの「さくら紅茶」でした。素朴でありながら香り豊かで、ほのかな甘みがあります。とても気に入って、それからも時々購入しています。

JWマリオット・ホテル奈良のお部屋に用意されていたのは、JUNICHI UEKUBO(上久保淳一)さんの煎茶、ほうじ茶、紅茶でした。
上久保茶園さんというメーカーで、奈良県月ヶ瀬で手もみの日本茶を作られているそうです。

月ヶ瀬というと、国産紅茶のイメージがあります。私は、光浦醸造さんのフロートレモンティーに使われていることで知りました。

JUNICHI UEKUBOさんの紅茶は、渋味が無く、角が取れたまろやかな風味で、どんどん飲めてしまう滑らかな舌触りでした。
また、煎茶は甘味が強く、ほうじ茶は香ばしく、いずれもお茶の「難しい部分」を取り除いた、多くの人に受け入れられそうな優しい風味です。
奈良に来て、奈良の美味しい紅茶を新たに知ることができて嬉しい限りです。

今は家の中からたくさんの情報を得ることも、商品を購入することもできますが、やっぱり良いものに出会うには実際に行ってみるのが一番です。思いがけない出会いによって、自分の世界が広がるのを感じます。

畔柳

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鹿 鹿 鹿

JWマリオット・ホテル奈良の中にはいくつもの鹿がいました。

ロビーの大きな壁画、木彫りの置物、スタッフの方が腰につけているワイヤレスマイクのバッグ、客室には小さな木彫りの置物、角の壁飾り、エレベーター内の鏡に鹿の絵、子供向けのノベルティには鹿のぬいぐるみ、鹿の塗り絵などなど。
かっこいい鹿、素朴な鹿、エレガントな鹿、抽象化された鹿、可愛い鹿、鹿、鹿、鹿。あらゆるタイプの鹿。

鹿の概念化と再解釈が繰り返された形跡を感じます。
インテリアデザイナーも、客室のコーディネーターも、ファッション(制服)デザイナーも、グラフィックデザイナーも、とにかくみんながみんな、「やっぱり鹿は入れたいよね」という気持ちで仕事をしたかと思うと、鹿の人気ぶりにたまらない気持ちになります。

それに負けじと、JWマリオットのシンボルであるグリフィンも随所に現れますが、数で負けていました。
日本唯一のJWマリオットを作ったのが奈良ですから、それは仕方ありません。


畔柳

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ホテルの香り

マリオット・インターナショナルのラグジュアリーブランド「JWマリオット」の日本初進出ホテルで2020年にオープンしたJWマリオット・ホテル奈良に泊まってみました。

ホテルのロビーに入ると、「その世界」に足を踏み入れたことを強く感じさせるものがあります。インテリア、サービス、香りなど。
マリオットホテルとJWマリオットにはそれぞれ、世界共通の香りがあり、ブランドのコンセプトに合わせて独自に調香されたものだそうです。
マリオットホテルではゴージャスでエレガント、華やか、花のような香りに、JWマリオットでは華やかだけどより落ち着いた、健康的な香草や木の香りが出迎えてくれました。

なお、それらのアロマはエントランスで最も強く香り、プライベート空間である客室には無く、アメニティの香りにそのコンセプトが反映されているのみです。歓迎の場面に香りを効果的に使っています。

JWマリオットのブランドコンセプトは「マインドフルネス」だそうです。
ホテル滞在中は、気持ちを落ち着かせて心身を整えてください、という理念。
マリオットホテルの香りと比較してより健康的な香りに感じたのは、それらを表現した香りだったからでしょう。

香りに対する個人的な好き嫌いの他に、人が香りに対して抱くイメージには一定のパターンがあり、それは経験や文化によって形成され、ある程度共通のものなのだろうと思います。

香りのデザインはどのように行われるのでしょう。
まったくの門外漢が勝手なことを述べますが、香りのデザインは、カラーコディネートに似ているのかもしれないと想像します。
色は単色でもいくつかの印象を持ち、配色(複数の色の組み合わせ)ではさらに具体的な印象を持ちます。
例えば赤という色は単色では「暑い(熱い)」や「情熱」という印象がある一方、「辛い」「危険」などの印象も人に与えます。
それが赤黄緑という配色になると、「にぎやかな」印象となります。栄養たっぷりの野菜のような赤黄緑の3色セットに、熱さや危険はあまり感じられません。(このような配色の持つ印象、つまり多くの人がその配色に抱くイメージと配色パターンを紐づけたスケールを、日本カラーデザイン研究所が定義しています。)

香りにおいても、素材やブレンドには多くの人が共通で抱くイメージがあり、それらを踏まえてブランドが発信したいメッセージに合う香りをデザインしてゆくのではないでしょうか。
ちなみに、香りの世界も、一人のカリスマが創り上げる場合と、スタジオなど組織的に香りを創造する場合とがあるようです。チームで香りをデザインするプロセスには大変興味が湧きます。
それにしても、グラフィックデザインにおいてブランドの基本カラーとして定義する色数に対して、香りのデザインにおいて調香に用いる香りの素材の数はとんでもなく多く、そのブレンドは複雑なのではと想像します。何より、いくつもの香りを嗅ぎ続けても判別を誤らない、絶対的な嗅覚が必要です。


畔柳

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年鑑 日本のパッケージデザイン2023 掲載

ブランディングデザインを担当させていただいている乾燥野菜ブランド OYAOYAさまのパッケージが、日本パッケージデザイン大賞のVI・BI部門で入選し「年鑑 日本のパッケージデザイン2023」に掲載いただきました。

おそらく全プロダクトの写真がこの本のために撮り下ろされており、デザインもとても素敵で、発行元の熱量を感じる一冊です。
興味ある方は是非見ていただきたいです。

審査員の西村雅信先生が「野菜は、不幸だ。」から始まる、ハッとするコメントを寄せてくださいました。
OYAOYAは規格外野菜を使用するところからスタートしたこともあり、農家さん側での選定含めた出荷前の野菜のことばかり考えていましたが、よく考えたら店頭に並んでからも比べられて、選ばれたり選ばれなかったりしているのだなと教えていただきました。
お肉やお魚はグラム数で値段が変わったりしますが、野菜と果物は裸一貫のストロングスタイル。あって透明な袋とワンポイントのシール程度でしょうか。幾十ものパッケージの衣を身に纏っている加工品たちと比べると、随分不憫に感じます。

食べるのが大好きな私にとってはとてもありがたいことに、食品のパッケージデザインの仕事がしばらく続きます。
お手伝いさせていただいているOYAOYAや、この本に掲載されている素晴らしいパッケージデザインの商品たちを通じて勉強させていただき、より良い「パッケージとは何か」を私も考えていこうと思います。


畔柳

修理

3月にバウハウス校舎のショップで購入したBodumのChambordコーヒーカップにヒビが入りました。ビーカーのようなガラスカップに再生プラスチックのハンドルが金属バンドで取り付けられたもので、ハンドルはMoMAのオリジナルカラーです。2色セットを2セット購入し、青・赤、緑・黄の4色全て揃えました。
負傷の瞬間は大変に呆気なく、空のカップに氷を「コトン」と入れただけで底にヒビが入ったのです。しかも愚かなことに、朝に1つのカップにヒビを入れ、お昼前にも別のカップに同じことをして計2個のカップをダメにしました。

大変落ち込み、カップを捨てる気になれず保管して眺めていました。
陶器が破損した場合には自分で金継ぎをして直していますが、複雑にヒビの入ったガラスは修理しても容易に壊れそうです。どうしたものかと悩んでいたところ、家に遊びに来た友人が助言してくれたのです。
「おんなじようなビーカー買って、これ(ハンドルと金属バンド)付け替えたらええんちゃう」
「それや!!!」天才か。感激しました。
早速AmazonでHARIOのビーカーグラスなるものを見つけて2個注文しました。クラフトサイエンスというラインのグラスで、サイズや見た目はBodumのカップによく似ています。プライム会員なので翌日届きました。Bodumカップのネジを緩め、金属バンドとハンドルを取り外します。
しかしHARIOのグラスはBodumのカップに比べて径が若干小さく、バンドが余ります。仕方がないのでHARIOに合わせて金属バンドを10mmほど短くすることにしました。家にある普通のハサミで強引にカットし、普通のドライバーでグリグリと30分かけてネジ用の穴を開けます。繰り返すこと2回。
そして誕生したのがこの少し小さめのChambordコーヒーカップです。元々のカップよりもガラスが厚く、頑丈そうです。

壊れたプロダクトの破損箇所だけ交換することができました。サスティナブルです。
なにより、ドイツで買った思い出の品をドイツ的な方法で使い続けることができ、感無量です。

それにしても、残りの2個のカップもいずれ小さくなる未来が見えます。
そうなるともはやHARIOのコーヒーカップなのでは?
修理の容易性も大切ですが、そもそももう少し頑丈でもいいんじゃない?そう思います。

畔柳

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