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京都で言うと

ドイツ旅行記 3

海外へ行くと、現地で目的地までの距離感がつかみにくいこと、ないでしょうか。googleマップで検索すれば移動に必要な時間や手段は明確にわかるのですが、マップを自在にズームインアウトするうちに、地点間の距離が長いのか短いのか、よく分からなくなります。紙の地図の縮尺は一定ですが、デジタルな地図のUIには地図としての不動の縮尺が無く、いつも画面の中で相対的に距離や大きさを捉える必要があります。

そこで私は、「京都で言うと」を用います。距離感やスケール感において、自分に実感のある場所に置き換えるのです。
旧友のデュッセルドルフでの住居は、私が宿泊している場所が京都駅前のホテルだとしたら北大路か鞍馬口くらいの場所でした。地下鉄でこちらに来てもらったり、自分が向こうへ行くのに気兼ねの無い距離です。デッサウのバウハウス校舎は二条城の二の丸御殿くらいの大きさでした。あるいは大徳寺の本堂の建物。京都国際マンガミュージアムより少し大きいくらいです。

ちなみに以前訪れたスタンフォード大学の敷地は、京都で言うと賀茂川と高野川と北山通で囲まれる三角エリアほどあります。これは事前に知っておいて本当によかったと思います。日本の大学をイメージしていたら、目的の建屋に辿り着けませんでした。大学構内を移動するために自転車のレンタルは必須です。その時スタンフォードデザインスクールに在学していた知人は「車で大学構内に迷い込んで『どうしてもスタンフォード大から出られないの!』と困っているおばさんを助けた」ことを話してくれました。恐るべき広さ。

畔柳

Category 海外旅