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カリーヴルスト

ドイツ旅行記 13

ドイツの名物の一つ、ソーセージのカレーソースがけをいただきました。デュッセルドルフの醸造所レストランでは、ポテトやザワークラウトとともに大きなお皿に盛られていました。友人曰く「お祭りの屋台での定番」とのことです。レストランでフォークとナイフを使って食べた時は屋台料理というのがピンときませんでしたが、ベルリン空港のフードコートで分かりました。紙のトレイにぷつぎりのソーセージ、大量のケチャップにカレー粉。ピックが添えられていてなるほどたこ焼き風です。ソーセージのみ、ポテトなしを選んだのですが、メニューには「アンチヴィーガン!!」とポップなマークが添えられていました。言わんでもええやん。

畔柳

Category 海外旅

ドイツの犬

ドイツ旅行記 12

ドイツでは、犬を飼うためにはライセンスが必要だそうです。犬を幸せにできる人間だけが、犬のパートナーになることができます。街中で散歩中の犬をよく見かけましたが、大型犬が多いようです。レインウェアを着ている犬、リードをつけずに揚々と歩く犬、人間と並び同じペースで黙々と歩く犬、信号を待つ犬。家具屋さんのショーウィンドウに、ものすごく精巧なハスキー犬の置物があると思ったら本物でした。高そうなカーペットの上に伏せています。ドイツの犬たちは皆、とても大切にされているのが分かりました。

Category 海外旅

マイスターハウス

ドイツ旅行記 11

バウハウスの指導者たちが暮らした家を見ることができます。校舎からは歩いて10分弱、広々とした敷地に建てられた年代の異なる4軒が並んでいます。そのうち3軒は2つの棟が組み合わさっているので、住める空間としては7つです。

いずれの家も、バウハウスの思想の体現として、真骨頂として、心血注いで作ったのだろうなと感じさせる強さがありました。また、多くのアイデアの実践の場として、それぞれの家には実験的なデザインが多く施されていました。そしてそれらは、表現から構成、構成から思想へと、年代を追うごとにより上位の概念での実験になっていったように見えました。古い方の家は、空間のあらゆる部分をまるで色面構成のように扱っています。視界に入る部分も全体も、フレーミングによって三次元と二次元と行き来するのです。そして最も新しい家は、もはや空気と光の塊の組み合わせのようでした。「平面のコンポジションはこれで十分なのです」と言わんばかりの微妙に異なるテクスチャが壁に施されています。
ちなみに、訪れた時は3軒目のみ見学不可でした。通りかかると、中では人が暮らしているようです。何かの実験なのか、それとも現役の先生が普通に暮らしているのでしょうか・・。

と不思議に思っていたら、帰国後、毎年ドイツを訪れている方とお話しする機会があり、3件目のマイスターハウスには宿泊ができると聞きました。いつか家族皆で泊まってみたいものです。

畔柳

Category 海外旅

出汁スープ

ドイツ旅行記 10

今回、ドイツへの往復はANAを使いました。私は飛行機のドリンクサービスのスープが大好きなので、機会があれば必ず頼みます。往路ではこれまでも飲んだことのあるコンソメスープをいただきました。そして復路でスープを頼むと、なんとCAさんが「コーンスープと茅乃舎の出汁スープがございます」とおっしゃるのです。「茅乃舎の」と言うときのCAさんが確実に誇らしげでした。もちろん出汁スープをお願いすると、茅乃舎の大ヒット商品、野菜出汁のスープがやってきました。最高です。その後、配膳の際に先とは別のCAさんに飲み物を尋ねられた時には「塩分を摂り過ぎたら余計に脚が浮腫む・・」と躊躇い、お茶をお願いしたのですが、「茅乃舎のお出汁のスープはいかがですか、人気があるんですよ~」とまた誇らしげに勧めてくれるのです。

売り手の誇りとお客の信頼、まさにブランディングデザイン。そして、心の中で自分の腎臓に謝って2杯目もいただきました。野菜出汁なら、和食にも洋食にも合うし、ヴィーガンの人も飲めるし、機内でのスープにぴったりです。ああ美味しかった。

畔柳

Category 海外旅

愛のあるワークショップデザイン

ドイツ旅行記 9

デュッセルドルフの近代美術館K21では子ども向けのアートワークショップを見学させてもらいました。

事前に見学の交渉をしたかったのですが、美術館の問い合わせフォームからメッセージを送ってもエラーで返ってくるばかりなので、やむを得ずアポなし訪問&直接交渉です。突然やって来た謎の日本人に対して美術館の受付の方もワークショップの先生も寛大で、見学を快く受け入れてくださいました。ワークショップは独語で行われましたが、終了後に先生が趣旨について英語で説明してくださりました。

概要
 テーマ:アーティストのように創作してみよう(各回共通)
 時間:1回90分 全6回(見学したのは最終回)
 対象:4~5歳(互いに知り合いではなくこのワークショップのみのグループ)
 内容:今回は段階的な3種の素材による版画制作

通常は創作の前に館内を見学するそうですが、今回は展示入れ替え中で館内にブランクが多かったので省略されました。各回の間に連続性は無く、共通しているのは「アーティストと同じ」というコンセプトで、前回は立体造形だったそうです。今回は5人の子供たちが、スチレンペーパー、既製のゴム版、厚紙とフェルト、と素材を変えて順に版画を制作しました。ワークショップのための部屋には壁際に低い棚がずらりと並び、創作の材料となるあらゆる素材が種類別、色別に整理されています。先生は子供たちに手順を説明し、手本を見せながら創作を促します。
最も印象的だったのは、創作の始めと終わりに皆で輪になって行っていた儀式です。それは創作プロセスをモチーフにした振り付きの歌で、両手を前に出して指をぱらぱらするイントロに始まり、次のように続きます。

 ミュージアムを見よう
 アーティストたちの作品
 彼らは何を考えて
 何を集めて
 何をペイントして
 賞賛を得た
 それはあなたも同じ
 あなたにも拍手が聞こえる

あまりに素敵で、感銘を受けました。参加者のモードを切り替える区切りになると同時に、行うことの全体像、各フェーズの意味を子供にもわかりやすく伝えています。振り付けと歌、身体的な刺激を伴うことで、強く子供達の記憶に残ることでしょう。
もう一つ、ワークショップの世界観を際立たせる工夫がありました。参加者は開催時間に部屋の前に集合し、先生が点呼などをするのですが、先生は子供たちに特定の呪文を言うように告げて一旦部屋に入ってドアを閉めます。そして子供たちが声を合わせて呪文を唱えると、それに応じたかのようにゆっくりとドアが開き、中から先生が顔を出すのです。特別な世界に招き入れられた子供たちは、皆とても嬉しそうでした。
子供達を導く演出、特に指導者の優しい演技は、ドイツまで来ないと見ることができなかったと思います。

畔柳

Category 海外旅