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2022.06

スタッフの山浦です。
本屋で鬼についての本を読んでから、実は沸々と鬼への興味が湧いてきています。
早速、鬼伝説で有名な京都福知山市大江町へ。
鬼伝説が残る大江山の麓にある「日本の鬼の交流博物館」へ行ってきました。

こちらでは、大江山の鬼・日本の鬼・世界の鬼・鬼瓦などを紹介しています。

鬼の仮面と物語、地域によってのお祭りの写真などがミチッと展示されており、見応えがありました。


鬼は中世の武家社会以降の、退治される存在として描かれることが多いですが、
元々は祖や精霊をあわらし神さまとしたことがルーツのようで、
想像の枠を超えた世界、現世ではなく別の世界、そんな未知な世界の象徴として生まれたようです。




山浦

Category ブログ

展覧会「絵画と素描 Tableau&drawing-Four Sense-」

こんにちは、スタッフの山浦です。
曇り空が続いていますが道端で見かける紫陽花を見ると気持ちが明るくなります。

前回に引き続き、展覧会巡りの続きをご紹介します。

今回は、京都市役所前駅最寄りにある蔵丘洞画廊という画廊の企画展
「絵画と素描 Tableau&drawing-Four Sense-」へ行ってきました。

最も心惹かれたのは、日本画家の忠田愛さんの作品。




作品タイトル「星在るところ」

お猿の目がとても魅力的です。



次のこちらは出品作品ではないみたいですが
偶然、画廊の方が所蔵作品を出してくださっていたので観させていただきました。

作品タイトル「stardust」

ヘルマン・ヘッセの小説「デミアン」の話がふと頭をよぎります。


「観る」ということの醍醐味は、自分自身へ向けて会話ができることではないかと思います。
作品が作者から離れ、そして観賞者と出会うとき、絵を観る人によって作品はさまざまな人となり、語りかけをするのではないでしょうか。
忠田愛さんの描かれた人物を見つめると、自分自身を見られているような、見ているような、絵そのものに命を感じる不思議な感覚になります。

純粋に絵を観ることの幸せを感じた時間でした。


会期は今週の土曜日までみたいなので、
皆さんも、ぜひ足を運んで感じてみてください。


「絵画と素描 Tableau&drawing-Four Sense-」
2022年6月4日(土)~6月18日(土) 会期中無休
10:30-18:30
京都・蔵丘洞画廊
〒604-8091 京都市中京区御池通河原町西入 ホテル本能寺1F




また、忠田愛さんの個展が大阪吹田市のアートギャラリー、ippo plus(イッポ プリュス)にて開催されるようですので合わせて詳細ご案内いたします。



「いとおしいもの」
2022年7月16日(土)~7月25日(月) 会期中無休
12:00-18:00
ippo plus(イッポ プリュス)
〒565-0874 大阪府吹田市古江台 1-7-4





山浦

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日本タイポグラフィ年鑑 入選

日本タイポグラフィ年鑑2022の​ヴィジュアルアイデンティティ部門の
ロゴタイプ・シンボルマーク部門に乾燥野菜ブランド OYAOYAのロゴマークが入選いたしました。

乾燥野菜ブランド OYAOYA(ロゴタイプ・シンボルマーク)






お客さまをはじめ、関係者の皆さま、ありがとうございました。

Category 制作関連

展覧会「art stage OSAKA 2022」

先日、大阪・堂島で開催された国際アートフェア「art stage OSAKA 2022」へ行ってきました。


こうした規模の大きいアートフェアは、大きな会場にそれぞれギャラリーごとにブースが仕切られていて、ギャラリーを巡るように一つの会場で複数の作品に出会えることが魅力です。

今回は、京都市中京区にあるコンテンポラリーアートギャラリー「GALLERY TOMO」の代表作家の一人として出展されていた、現代アーティストの篠原猛史さんの作品を2点ご紹介いたします。

作品タイトル:「白夜の臨界点 vol.4」

1点目は、バケツを被っている人がまず目に入るこちらの絵画。

この人はバケツなんて被って一体何をしているんだろう…。
一見ギャグのような、誰かをクスッと笑わすための設定なのか、それとも何か必然を迫られてこうした状況に追い込まれているのか色々想像が巡ります。

篠原さんにこの作品の話をお聞きすると、「目を瞑り状況を見ずに前へ進むということ」について最初に語っていました。

描かれているバケツを被っている人のように、前を見ようとせずに進もうとすると、前の木にぶつかるかもしれないし、奥の海に落ちてしまうかもしれない。
こうした危うい状況は、自分自身に当てはまる経験があるようで、客観的に自分自身を象徴した姿なのだとおっしゃっていました。

作品タイトル:「白夜の臨界点 vol.5」

「落ちている人」について
月に触れてみたい、そんな願望を持った人をモチーフにしているようです。
しかし、何度チャレンジしても届かない。大きな水溜まりか湖に落ちてしまう。
現実可能かどうかわからない、そんな状況だとしても「ジャンプするということ」「し続けること」が大事とだと篠原さんはおっしゃっていました。
月は自分にとっては芸術(アート)であり、それに向かって作品を作りづつける自身を重ねたとのことです。

今回全ての作品についけていたタイトルについて、
それぞれ「臨界点」という言葉を使用されています。

「臨界点」とは?クエスチョンが出る言葉ですが、どういった意味で使われているのでしょうか。

篠原さんによれば、「人は、ある視点・環境や境遇・自らの癖などからで限られた視点で物事を見ているところがある」と意識しているようです。
その見ている一面だけでなく、自分や物事全てを取り巻く状況や現象を絵画によって表現するという意味で、現実の「臨界点」として言葉を使われているみたいです。


また、全ての絵画には、荷物に貼るラベル「FRAGILE(フラジャイル)」=(壊れやすいものが入っているので丁寧に扱ってください)が描かれています。
このラベルを描く(貼る)ことによって、絵画に描かれている状況を荷物=(小さいもの)として象徴して、荷物の箱を開いた「外」といった自ら意識していなかった大きな世界を表しているのだと言います。



ポップな色使いと爽やかな筆遣いの裏に、篠原さんらしいメッセージがたくさん散りばめられていた作品たちでした。




山浦

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